本「徳川将軍の小金原御鹿狩」(大矢敏夫 著)を購入して読みました。

私の大学ゼミの同期生の大矢敏夫さんから本の出版案内がありました。私は昭和34年(1959)4月、神戸大学経営学部に入学、後半の2年は「稲葉ゼミ」で共同研究をしました。その仲間とは卒業後も親しく交流しています。この本の中で大矢さんは出版までの経緯を書いています。
昭和38年(1963)4月に始まったサラリーマン生活を40年で終止符を打った。典型的な昭和の会社人間で、会社を辞めれば、何のとりえもなく、コミュニティに溶け込まなければならなかった。歴史に関する学術経験は皆無だったが、子供の頃は牛若丸や日吉丸を、長じて赤穂浪士や宮本武蔵に、老いてからは司馬遼太郎や藤沢周平の小説を読み耽るようになり、歴史への憧憬を深めた。退職後は、愛犬と朝夕散歩する日々が続く。中世の城跡に繋がるかぎ形に屈折した道を辿り、長屋門や土蔵が並び、道端には馬頭観音や道祖神の石塔がひっそりとたたずむ住宅街を歩いた。古文書に興味を持つようになり、ある時決然として一軒の長屋門の前に立った。「立派な長屋門ですね、土蔵に古文書なども納められていますか」などと言いながら、、、。すると、思いがけなく家の主人より「お見せしましょう」と母屋に案内され、テーブルに“生の古文書”が並べられた。「ご主人はこれをどうされるおつもりですか」と尋ねた。行政に調査を依頼したが、人も予算もない、と断られたとのことだった。そこで、市の文化財担当に、古文書の整理調査に市民が無償で参加できる仕組みづくりを依頼した。2年後、市史編さん協力員制度が発足した。そのチームを編成し、10年で1万7千点の古文書の整理調査、エクセルによる目録作成、ワードによる翻刻文の作成(活字化)、その他重要な古文書の研究調査を行なった。「徳川将軍の小金原御鹿狩」は、その成果の一端である。これまで、地元の市史研究誌などにその成果を投稿してきた。今年で80歳になるが、これからも古文書を中心に、郷土の歴史の調査研究に取り組んでいくつもりです。』(著者紹介文から)
この本はAmazonでの販売に限っており、書店では販売していないとの事で早速自宅のパソコンから注文した。幸い以前にも購入した実績があり注文して5日で届いた。B5版262頁でパッケージで開封した途端にその装丁の素晴らしさにまずは圧倒された。3,388円の価格にまずは納得した。コロナウィルスの影響で自宅にいる時間が多くあり、早速内容に感心しながら読了した。

本書は徳川将軍が小金原で実施した御鹿狩の全貌がわかる一書で、徳川幕府が最後に見せた一瞬の輝きを伝えるものです。小金原御鹿狩に興味のある方、とくに幕末の嘉永2年に行われた小金原御鹿狩を詳細に知りたい方、あるいは近世史一般にご関心のある方々にもお勧めいたします。
小金原御鹿狩に関する出版物や文献は、大きく分けて二つあります。ひとつは、自治体史や資料集に取り上げられているもの、もうひとつは研究者による学術論文です。前者は、小金原周辺地域や勢子人足を出した地域に残る古文書を基礎としたもので、その地域の歴史資料として編さんされたものですが、小金原御鹿狩の詳細や全体像が解説されたものは少ないようです。
一方後者は、歴史研究者による研究論文であり、御鹿狩の目的や、幕府の組織構造・人事制度・軍事調練の実態などを解明しようとするもので、学問的に貴重な論考ですが、当然のことながら、百姓勢子人足については触れられていません。これに対して、本書は関東各地に残された地域の古文書を調べ、かつ深く堀り下げ、百姓勢子人足の実態を浮き彫りにするとともに、幕府の公文書が豊富に収載されている「大狩盛典」(国立公文書館所蔵)などを活用し、小金原御鹿狩の全貌に迫ろうと詳細に調査分析した唯一のものだと言えるでしょう。
』(本の紹介文)
この本の中で大矢さんは自作の短編小説も掲載している。『嘉永2年の小金原御鹿狩の世話役を勤めた名主の跡継ぎの若者「十助」を主人公とし、二泊三日の御鹿狩の追い立てに加わった時の心情を描いたショート・ストーリーです。』小説家としての才能も発揮しています。

私も大矢さんと同じように40年の会社生活を終えその後は地元の会社に勤務しながら、昔の仲間と「江戸時代の五街道」を歩いたりして楽しんでいた。然し、大矢さんの古文書研究の話に触発され平成20年(2008)から「八王子市図書館を使った調べる学習の会(八王子千人同心)」に入会しました。そして毎年興味のある「テーマ」で調べ、発表し、毎年図書館が発行する「いちょう街道」(レポート集)に投稿してきました。
大矢さんは更に次のテーマで発刊を予定されているそうです。益々のご活躍を祈念すると共に、私も負けずにこれからも多くの仲間と楽しみながら研鑽に励んでいきたいと思っています。
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<徳川将軍の小金原御鹿狩>
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<「いちょう街道」(八王子市中央図書館)」



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